ソフトウェア技術部 8年目 男性

来より

刀(日本刀)は神事に使われる祭具だった事もあり、日本人の心のアイテム(?)として21世紀になってもアニメやゲーム に欠かせない武器の一つとして認知されているようです。
# 中には3本使う人や6本になる人もいたり…。

有名な日本刀といえば、例えば天下五剣と呼ばれるいずれも国宝クラスの刀があります。戦国物どころか某国民的RPGでも出てくる有名どころです…が、知らない人はまったく知らないかもしれません。

【天下五剣】
 童子切(どうじぎり)
 鬼丸(おにまる)
 三日月宗近(みかづきむねちか)
 大典太(おおてんた)
 数珠丸(じゅずまる)
  
  
本刀、という

一種独特の片刃湾刀になるのは十分な学説が存在せず、現在も不明とされています。 いわゆる刀と呼ばれる日本刀は、平安時代後期からの作品と言われ、その後、室町時代に開発された打刀が現在で言われる「カタナ」になります。

戦国期には有銘無銘を問わず大量に生産されたようですが、刀槍での戦から銃砲へ移行された時期でもあり、有銘刀は家臣への褒美として重宝されたものの、実戦での出番は激減していったようです。
その後、江戸期に入ると武士の腰にすらあまり下がらなくなり(竹光)、装飾技術の目覚しい発展により美術工芸品としての色合いが強くなっていきました。

ころが、

刀は幕末期に華々しく復活を遂げます。黒船来航以来、攘夷思想の台頭により神国日本の魂として日本刀が攘夷志士の間で諸外国を倒す道具として考えられたそうです。今思うと黒船やら大砲相手に何をバカな事をと思うのですが、神国日本という思想そのものは当時一般的であり、神風などは戦中まで本気で使われたフレーズですね。

こうした明治維新のある意味立役者的な日本刀ですが、廃刀令が明治9年より施行されます。さらに当時の西洋文明大歓迎の風潮もあり、軍事関係者や警察官も刀よりサーベルを帯刀するようになり、明治初期にはかなりの数の名刀が海外へ流出したとも言われています。

て、

近年某大河ドラマにもなりました新撰組ですが、彼らも腰には物騒極まりない長大な日本刀を差していました。局長の近藤は虎徹、副長の土方は和泉守兼定、沖田総司は菊一文字則宗。これらの刀は一部歴史ファンからも大人気だそうです。

が、どうやら本物だったのは土方の兼定(通称ノ定)と呼ばれるものだけだったらしく、沖田に至っては実働部隊の長だった事もあり刀自体を頻繁に交換していたようです。 ところが近藤氏の場合、隊士や親類に虎徹自慢の手紙や自慢話をしていたらしく、養父宛てにしたためた手紙の中に「下拙刀は虎徹故に哉、無事に御座候」(池田屋事件直後の手紙より)とあります。

元々虎徹は偽物が多く、近藤が所有していたとされる虎徹についても贋作説が強いのですが、学会や歴史研究家のほぼ統一された見解が、

「そんなに言うんだから野暮な事言わずに本物って事にしとこうよ。」

となっているとかいないとか…。


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